安藤由香 × 雨跡/AMART at KYO AMAHARE「Fragments」

KYO AMAHAREの2周年にあわせて、二ノ階で開催するのは、陶芸家「安藤由香」さんの展覧会。

テーマは「Fragments=断片」。

「これまでは完成したものだけを選び、作品として見せてきました。けれど今は、形になる途中のものや、試行錯誤の中にある揺らぎこそ、自分の今を映すかたちとして、大切にしたいと感じています」
― 安藤由香 ―

完璧を求めるあまりに陶芸との距離を一時置くことになった安藤さん。
安藤さんにとっては未完だとしても、私たちから見ると、その内なる揺らぎから生まれる美しさに心惹かれるのです。

迷いの数が安藤さんを成長させ、その過程の中で生まれた記憶の断片が
KYOの空間に集う本展にどうぞご期待ください。

11月21日(金)には安藤さんを囲む茶会「断片」も開催いたします。
展覧会もお茶会も皆様の御来店を心よりお待ち申し上げております。

 

◇会期

2025年11月21日(金)- 12月2日(火)
※水曜定休

 

◇作家在廊予定日

11月21日(金)、22日(土)

 

◇場所

KYO AMAHARE @kyo_amahare
〒604-8063
京都府京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入油屋町 127番地
TEL : 075-256-3280
E-mail : kyo@amahare.jp
営業時間: 11:00-19:00

 

◇来店予約

本展はご予約不要となりますのでご都合のよい時間に是非お越しください。



安藤由香 × 茶房 居雨

茶会「断片」

茶房 居雨では11月21日(金)から始まる安藤由香さんの展覧会にあわせて茶会「断片」を開催いたします。

空間のしつらえや茶道具に安藤さんの作品を用いてみなさまをお迎えいたします。
当日は安藤さんにもお席に入っていただく特別な茶会です。

この一日だけの特別な室礼とお品書きをどうぞお愉しみください。


茶会「断片」@sabo.kyo_amahare

器 安藤由香
茶 金光由里香(居雨)
菓 昆布屋孫兵衛
監 万 yorozu 德淵卓
逢 安藤由香


日 11月21日(金)
時 15時~17時 
場 茶房 居雨/KYO

御会費 7,700円(税込) 
※サービス料として別途10%頂戴しております。
御予約 TableCheckにて承ります

Instagram @sabo.kyo_amahare Top画面にございます「席を予約する」もしくは居雨のWeb Siteよりご予約をお願い申し上げます。
https://www.tablecheck.com/ja/sabo-kyo/reserve/message

御支払 ご予約時にオンライン決済(クレジットカード)にて承ります。

※1日前(ご予約日時の24時間前)からのキャンセルは100%のキャンセル料を頂戴いたします。
この日間だけの特別な室礼とお品書きをどうぞお愉しみください。



Photo / Yuka Yanazume @yuka_yanazume
Text / Kenichi Kaneko(AMAHARE)@amahare_kaneko


Plates or Objects ?Plates or Objects ?

ある時を境に安藤さんの展覧会リストから「Plate、Bowl、Vase」といった名称が消えました。
その代わりに綴られているのは「♯1、♯2、♯3」の番号のみ。

「用途にとらわれることなく、作品をニュートラルな視点で見ていただきたい」
という安藤さんの想いのあらわれだと受け止めています。

みなさんにとってこの作品は、うつわ?オブジェ?どちらでもないもの?

LostnessLostness

「しばらく作陶から離れたい」

安藤さんがそうおっしゃったのは2年前に白金台の雨晴で開催した展覧会の後のこと。

「うつわ」と「オブジェ」の棲み分けを強く意識する中で次に進むのが難しくなってしまったのかなと勝手に察していました。

ご機嫌伺いも兼ねて久しぶりに連絡をしたところ

「愛犬の麦ちゃんや家族との時間を愉しんだり、ご近所さんと井戸端会議をしたりと暫くとれていなかった、プライベートの時間を穏やかに過ごしていました」

と、からっとした、いつもの安藤さんらしい声でお返事が。

お元気そうで一安心しましたが、作陶に向かうまではもう少し時間がかかりそうな印象でもありました。

FragmentsFragments

あれから2年後に開催するKYOでの展覧会。

「Fragments=断片」というタイトルは安藤さんが付けてくださいました。
エレガントで安藤さんらしい素敵な名前ですね!

タイトル案と共に送られてきた一文がこちら

“これまでは完成したものだけを選び、作品として見せてきました。けれど今は、形になる途中のものや、試行錯誤の中にある揺らぎこそ、自分の今を映すかたちとして、大切にしたいと感じています”

今までは「花瓶やオブジェに使う釉薬はこれ、日用の食器に使う釉薬はこれ」と表現の棲み分けをされていた印象でした。

充電期間を経て迎えた本展には「うつわ」に近いかたちの作品にも安藤さんらしい、様々な色や質感が入り混じる作品が並びます。

そこからは、迷いながらも前に進もうとする安藤さんの気持ちを感じることができてとても嬉しいです。

BlackBlack

「茶盌は”見込み”が難しくて」と数盌つくったあとに語っていた安藤さん。
本展に向けて、様々なかたち、様々な色の作品を準備してくださっています。

いつも期待に応えてくださりありがとうございます!

こちらの黒い茶盌は、撮影にギリギリ間に合わせてくださった作品。
キービジュアルもそうですが、本展では黒を基調とした作品もラインナップ。

会期初日に開催する茶会「断片」での皆様の茶盌への反応がとても楽しみです。

Yuka-YukaYuka & Yuka

告知用のビジュアルを撮影してくださったのはフォトグラファーの柳詰有香さん。
色の奥にある色を可視化するのを得意とする柳詰さんと安藤由香さんの相性は抜群。

二人のYukaさんと朝6時から撮影した後に鯖寿しを一緒に食べたのはよい思い出です。

JapaneseJapanese

床の間に美しく佇む安藤さんのVase。

グロバールな感覚でモダンな作品を生み出す安藤さんですが実は渋めの和陶好き。
その片鱗が垣間見えるこちらの作品は安藤さんもお気に入りの作品です。

ColorfulColorful

空の諧調などを意識した色の重なりは安藤さんのシグネチャー。
本展ではより深みを増した色とりどりの作品も並びます。

GlobalGlobal

今回届いた作品の中で一番大きいのはこちらのオブジェ。
まんまるで美しい作品をモルタルを背景に飾ってみると、京町家とは思えないモダンな空間に。

ハイブランドからの制作依頼が続く安藤さんが目指すのは、グローバルな舞台で作品を見て頂けること。

その過程の中で生まれた心の揺らぎの「断片」を集めた展覧会「
Fragments」。

安藤さんの想いが届き、日本中、そして世界中からお客様がお見えになることを願っています。
安藤さんと共に皆様の御来店をお待ち申し上げております。