松本郁美 × 雨跡/AMART at KYO AMAHARE「幽玄」

松本郁美さんのアトリエを訪ねたとき、目に飛び込んできたのはシルクロードに関する書物の山。

「ああ、松本さんは本当にものづくりに命をかけているのだな」

そう心の中で深く頷いたことを、今も鮮明に覚えています。

この春、シルクロードの旅に出た松本さん。
その心に刻まれた石窟の情景、西から東へと続く旅路で出会った壁画や造形物。
そこからインスピレーションを得て生まれた作品の数々には、遠い時代の人々の“祈り”さえも、静かに息づいているようです。

松本さんの作品と、築130年の町家が織りなす「幽玄」の世界にどうぞご期待ください。

 

◇会期

2025年6月6日(金)-- 6月17日(火)
※水曜定休

 

◇作家在廊予定日

6月6日(金)

 

◇場所

KYO AMAHARE @kyo_amahare
〒604-8063
京都府京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入油屋町 127番地
TEL : 075-256-3280
E-mail : kyo@amahare.jp
営業時間: 11:00-19:00

 

◇来店予約

本展はご予約不要となりますのでご都合のよい時間に是非お越しください。



松本郁美 × 茶房 居雨

茶会「Yugen」

茶房 居雨/KYOでは6月6日(金)から始まる松本郁美さんの展覧会にあわせて茶会「Yugen」を開催いたします。

空間のしつらえや茶道具に松本さんの作品を用いてみなさまをお迎えいたします。
当日は松本さんにもお席に入っていただく特別な茶会です。

松本さんからシルクロードのお土産話や展覧会への想い伺える素晴らしい機会となりますので是非ご参会ださい。

茶会「Yugen」@sabo.kyo_amahare

器 松本郁美
茶 大串佳奈(居雨)
菓 昆布屋孫兵衛
監 万 yorozu 德淵卓
逢 松本郁美


日 6月6日(金)
時 15時~17時 
場 茶房 居雨/KYO

御会費 7,700円(税込) 
御予約 TableCheckにて承ります

Instagram @sabo.kyo_amahare Top画面にございます「席を予約する」もしくは居雨のWeb Siteよりご予約をお願い申し上げます。
https://www.tablecheck.com/ja/sabo-kyo/reserve/message

御支払 ご予約時にオンライン決済(クレジットカード)にて承ります。

※1日前(ご予約日時の24時間前)からのキャンセルは100%のキャンセル料を頂戴いたします。
この日間だけの特別な室礼とお品書きをどうぞお愉しみください。



Photo / Eri Masuda @massu_90
Styling / Megu Okazaki(AMAHARE)
Text / Kenichi Kaneko(AMAHARE)@amahare_kaneko


憧憬憧憬

松本郁美さんの作品づくりに対するモチベーションは
シルクロードやその時代を生きた方々への憧れ。

その想いの深まりと表現の奥行きは相関があるように感じられます。

たとえば白磁。

シンプルな印象だった「白」がより柔らかで時代がかったような佇まいに。
掻き落としで描かれたおおらかな情景は私たちを古の時代へと誘うかのようです。

幽玄幽玄

松本さんの心の中にあるシルクロードの記憶が
その手を通じて写し出された幽玄な絵付。

かつて先人によって描かれた壁画が風化し
土と絵が時間とともに調和していく。
そのような景色が、うつわの中に広がります。

松本さんが1年以上の歳月をかけて生み出した
「壁画のようなテクスチャー」をもつ土。
それはまさに血と涙の結晶です。

古と今が交錯するその世界観を是非御覧ください。

旅茶旅茶

松本さんは中国茶を通じて、茶とその背景にある文化を学び、ご自身もまた茶のある時間を愉しまれています。

「旅茶」は蓋碗、茶海、茶盃が一組になった茶器揃え。

これを携えて、シルクロードの旅に出たくなるような美しい作品です。

茶盌茶盌

実は、お弟子さん時代に茶盌をつくる機会が多かったという松本さん。

その難しさをご存知なだけに、なかなか手をつけることができなかったそうですが、
なんと本展のために壁画土で制作してくださいました。

土味を活かした侘びた表情と愛らしい絵付をきっかけに、
茶席での会話も弾むことでしょう。

松本さんの在廊日に開催する茶会「YUGEN」でも使わせて頂く予定となりますのでどうぞご期待ください。

雨跡雨跡

雨跡/AMARTとは2021年に産声をあげた雨晴が手掛けるアートプロジェクト。

そのきっかけは、コロナ禍でうつわの需要が高まる中、作り手から聴こえてきた「もっと自己表現がしたい」という心の声。

作家の道を選んだ以上、創造し、挑戦を続けたいという想いと
お客様の期待に応えたいという気持ち。
その狭間で葛藤する方が少なくなかったのです。

そうであれば表現の場をわければよいのでは?
と考え生まれたのが「雨跡/AMART」です。

松本さんも初めてお会いした時に「食器だけでなく、今後は花器やオブジェをつくっていきたい」とおっしゃっていました。

その時から展覧会を開催するなら、雨跡のコンセプトでキュレーションしているKYO AMAHAREの弐ノ階でお願いしようと心の中で決めていました。

壁画土という新たな表現と先日のシルクロードの旅で得た純度の高いインスピレーションを持って松本さんが望む本展。

KYO AMAHAREの弐ノ階を中心にKYO AMAHAREや茶房 居雨の空間に生まれる
松本さんの「幽玄/YUGEN」にどうぞご期待ください。