ショウヤ・グリッグ―アーティスト・ステートメント

私は、見えないものを探している。
聞こえないものに耳を澄ませている。
そして、ずっとそこにありながら、
「自己」の雑音と執着によって覆い隠されていたものを、感じ取ろうとしている。

私の作品は、世界を「とらえる」ことではなく、
世界を「受け取る」ほどに静まることにある。
私はイメージを探すのではない。
むしろ、イメージが私を見つけてくれるのを待っている。
この静けさの中で、写真家は創り手ではなく、利き手――媒介者となる。
カメラは、存在のための器となる。

禅や詫び寂び、日本の美意識に影響を受け、
私は表層の奥にあるものを見つめている。
朽ちたものの中の本質、空の中の充実、沈黙の中の真実。
ひび割れ、霧、忘れられた空間――それらはすべて、
私たちがかつて知っていた何かへの招待である。

手彩色は、瞑想のような行為としてイメージに再び向き合うプロセスであり、
レンズだけではとらえられないもの――記憶、直感、息づかい――を浮かび上がらせる試みである。
その結果として生まれる作品は、ただの写真ではなく、
静けさの痕跡、視覚の中の「間」である。

私の作品が、立ち止まり、感じ、
ずっとここにあったものを思い出す――

そんな時間への招待状となればと願っている。

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